Trapped Like A Roller Coaster

5%の理解力で中国ドラマを見ては分かった気になって雑な感想を語っています

催眠術から始まる恋は本物か?「明月照我心」 #10まで視聴

 

休日に限って荒れ模様となる日が多い今年の10月。

必然的に家にこもってドラマ三昧の秋となっていますが、肝心のラインナップはというと相変わらずの古装日照り…

この数か月で現代劇でも面白いドラマをたくさん見つけられたのは良かったですが、やはり好みは古装の方だなと実感したので物足りなさを感じています。

すっかり古装への飢餓感が限界に近づいていたとき、古装ラブコメドラマ「月照我心」が配信スタート。

 

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全くチェックしていなかったドラマでしたが、古装!ラブコメ!に飢えきっていたので話数がある程度出揃った頃合いを見計らい、昨晩~視聴開始。

そして一夜明けた今日、現在、軽い気持ちで見始めたゆうべの自分を激しく責め立てたい気持ちです。

 

 

地味にベタで意外とめちゃくちゃ面白いじゃないか!!!!

 

 

 何故、あと一日待てなかったんだ私。

あと一日待っていれば、ほぼ徹夜でフラフラになりながら働き、働いている間にも続きが気になってそわそわし、二週間前から楽しみにしていたはずの今夜の飲み会すらすっぽかしたくなるほど続きが見たくて堪らない、まるで禁断症状のような苦痛を味わうことはなかったのに!

 

このドラマ、めちゃくちゃベタなんです。設定から展開から編集すら「どこかで見たことある」ベタベタの既視感に満ち溢れているんです。

なのにめちゃくちゃ面白い!いやむしろだから面白い!好き!

ベタなドラマを新鮮味が無いと感じるか肉付けが面白いと感じるかは好みが分かれるところで、このドラマも「面白くないわけじゃないけどどこかで見たことあるような平均点のドラマ」というのが大多数を占める評価かと思います。

事実、私もそう思いながら5話くらいまでを見ていましたから。

 

 

このツイートをした時の私はまだそこかしこに漂う「寵妃の秘密~私の中の二人の妃~(原題:双世寵妃)」の気配にダラダラと生温い視線を送っていたし、「もう夜も遅いし次の6話まで見たらさっさと寝よ~」くらいにしか思っていなかったのです。

それがなぜか6話を見終わったその流れで7話を再生し、8話、9話、そして10話まで…

ヒロインの催眠術に私までかかってしまったんじゃなかろうか。

 

そう、催眠術というのが今のところこのドラマ唯一のオリジナリティ(?)溢れるポイントで、これがあるからこんなにも面白く感じられるんじゃないかと思っているポイントでもあります。

ということでざっくばらんなあらすじ。

 

汐月(西域の狩猟民族っぽい)の公主、李明月(本名は愛麦拉)は和親のために北宣にやってきた。

側仕えの袒麗と衣服を取り換えてこっそり城下を満喫していた明月だったが、一行が刺客に襲われているという知らせを聞き駆けつけると、顔を隠した白衣の男が刺客達を退けている。名前を聞くことも顔を見ることも出来ずに男は姿を消してしまったが、その後2人は宮殿で再会する。

男の正体は北宣の第九皇子であり明月の夫となる資王・李謙だった。

いけ好かない男との政略結婚に乗り気でない明月だったが、汐月のためと兄に宥められる。そしてくれぐれも慎重に行動するように、と念押しをされながら”祝心鈴”を譲り受け、明月はすっかりご機嫌になる。祝心鈴は汐月に伝わる催眠術の効力を上げることが出来る法具だ。

北宣の人々にとっては催眠術は得体のしれない妖術だからむやみに術を使ってはいけないという兄の言葉にも関わらず、明月は結婚を優位に進めるために李謙に催眠術をかけ、李謙が火を恐れていることを知る。

一方の李謙は弱みを握ろうとする明月に不信感でいっぱいだが、明月の催眠術によって記憶喪失で謎に包まれていた幼少期の出来事を思い出せるかもしれないと気付き、明月を側に置こうと考える。

しかしそこには思わぬ事態が。

催眠術による弊害なのか?李謙は夢遊病になり、普段の彼では考えられないような行動をしはじめる。

李謙の尋常ではない様子と、どうやらそれには明月が絡んでいるらしいことを嗅ぎつけたのは李謙の幼なじみで彼に一途な想いを寄せる慧心と、そんな彼女を想う李謙の欲深い異母兄、李詢だ。

李謙と皇太子の座を争う李詢の罠によって明月は何度も危機にさらされ、その度に李謙が救い、2人の距離は徐々に縮まっていく。2人の様子に気が気でない慧心はジワジワと心に黒い影を落とし始める。

 

 

………的なストーリーが、現在10話まででなんやかんや進んでおります。

 

とにかくこのドラマ、催眠術のせいで夢遊病になってしまった李謙が面白すぎてハマってます。

毎晩のように明月の寝所にあらゆるセキュリティをかいくぐり忍び込んでちゃっかり朝まで隣で眠っていたり、普段は病的なまでの潔癖症なのに夢遊状態では明月がリバースしちゃった服を手洗いしたりw

1番笑ったのは、昼間に李謙の親友の司空真が明月と楽しそうに凧揚げしていたことに内心嫉妬していたらしく、凧を引っ張り出してきて1人部屋の中で凧揚げ遊びをしていたところw夜中に爆笑しました。

夢遊時は目がほとんど開いてなくてアルカイックスマイルのような穏やかな表情のままなのがまた面白い。

 

正反対の性格の2人が結婚してから少しずつ距離を縮めていき、互いへの態度が柔らかくなり目も当てられないラブラブカップルに…っていうのは古装ラブコメの定番だと思うのですが、その定番の中に催眠術師とその術にかけられた男っていうスパイスが入ることで個人的には物凄く面白いドラマになってるなと思います。

全36話のうち10話まで見たけど、まだヒロインを巡って争う2番手男が登場してないってのも、これからの展開がさらに楽しみな理由のひとつ。予告を見た感じではもうそろそろ出てくるかな?

英題が"The Love by Hypnotic"となっているように、最後まで催眠術が大きく関わってくるはず。

後半でシリアスな場面が増えてきたら夢遊病のクスッとする笑いも無くなって重苦しくなっちゃうかな…という心配がよぎるのも古装ラブコメのお約束かも?

 

ブコメ好きとしては、そろそろ主役カップルの雰囲気が盛り上がってきていい感じなので今が1番楽しいところ!

 

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ITを通して中国ナショナリズムを垣間見るラブコメ「親愛的、熱愛的」 #1~#41 視聴完了

 

親愛的、熱愛的 全41話

2019.9.20 視聴完了

 

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めちゃくちゃ駆け足で息切れしながらの完走となりました。

今週末に見たいと思っている別のドラマがあるのですが、それを見終えるまでこちらを後回しにするには続きが気になり過ぎる…ということでかなり無理をして(=睡眠時間を削って)一気に見ました。

 

前回のエントリーで楊紫の魅力についてあれこれダラダラと語っていました。

 

tommhe.hatenablog.com

 

7月の放映時には話題になりつつもさして興味を示していなかったこのドラマを見ようと思ったのも楊紫がいたからこそです。

しかしながらこのドラマで魅力が爆発していたのは楊紫ではなく、男主の李現でした。

もーーーーーーーーめちゃくちゃかっこいい。

ドラマを見るきっかけは楊紫だったけど、ドラマを面白く見続けたのは李現がいたからでした。

ちなみに李現のかっこよさにやられている真っ最中の私のツイート↓

 (「日本上陸したw」って謎に草生やしてるけど「日本上陸したら」って言いたかった)

 

ドラマのテーマとしてはeスポーツを主とした今の中国のIT文化と歳の差恋愛がメインだったかな。

ここで取り上げられているeスポーツはCTF(Capture The Flag)という実在している競技種目です。ウイイレパワプロのようなスポーツゲームとも、ストリートファイターのような格闘ゲームとも、サバゲーシューティングゲームとも異なるもので、コンピュータセキュリティの技術を争ういわばハッカー達の腕比べみたいなもののようです。

ドラマ内では5人1組となって相手チームのコンピュータに侵入する攻防戦が描かれていますが、ゲーム画面が全てプログラミングコードの羅列でビジュアル的分かりやすさや臨場感は皆無なのでゲームシーンの描写はものすごくあっさりです。

前に日本でハッカー達が多く出てくる「ブラッディ・マンデイ」というドラマがあって、ハッキングシーンではそれぞれのコードネームにちなんでハヤブサやミツバチが仮想ネットワークの迷路をかいくぐるCGでハッキングの状況を分かりやすくビジュアライズしていたことを思い出しました。ああいう感じで分かりやすく見せてくれたら…でもリアリティ、臨場感は無くなりますね。

 

 

李現演じる韓商言は30歳、楊紫演じる佟年は20歳という10歳の年の差カップルですが、役者の実年齢は1歳差なので見た目の年齢差を出すのに工夫を凝らしている印象でした。李現は実年齢に近い役なのでそこまででしたが、楊紫は化粧もばっちりだし童顔タイプでもないのでどう見ても20歳には見えない。

それで髪型や服装をやり過ぎなくらい子供っぽくしている感じでした。どうせ萌ロリっぽくするのならフリフリワンピースとかにすればよかったのに…どれもこれも衣装がパッとしなくて残念でした。

 

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JOYRICHは私の大学時代にかなり流行ってましたけど、今も人気なのかしら。

 

年齢…というと、韓商言が頻繁に10年前の回想をするのですが、回想シーンの役者陣がめちゃくちゃ老けて見えるw

それぞれの年齢設定がよくわからないんですけど、10年前は若年期を演じる別役者を用意した方がよかったんじゃないかなぁ。10年前が老け過ぎだから10年後(今)はどんなに少なく見積もっても全員35オーバーなのに、どうやらまだ20代後半のメンバーが3人くらいいて混乱しました。←

 

李現は他のドラマでもちょこちょこ見ていたみたいなんですけど、全く記憶にない…今回の韓商言役が彼にとって大きなターニングポイントになるんじゃないかな?包容力とカリスマたっぷり、仕事一筋で夢に生きる熱さ、女性に無関心なのに愛する女性にはとことん尽くす優しさ、どれもがパーフェクトな魅力的すぎる男性像で最高。

いつも仏頂面で険しい表情をしているのに、笑うと途端に幼い顔になるのがもう可愛くて可愛くて、これはモテるわ〜人タラシの笑顔だわ〜とデレデレしながら見ましたw

 

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佟年を演じる楊紫は「我的莫格利男孩」の凌熙に比べて男性への依存度が高い役というか、ストーリーが進むにつれて自分がやりたいことは?夢は?ただ彼氏についていくだけでいいの?と聞きたくなるような女の子になってしまったのが微妙に感じました。

過保護気味な母親が「あなた(韓商言)と一緒にいると娘は不真面目になってしまう!」的なことを言って反対するんですけど、いやもう母ちゃんのいう通りじゃないか…って思っちゃったくらいに恋に盲目になってたのが、塩梅って難しいよなと。

でもこのカップル、とにかく可愛くて見てるだけでときめきました。佟年が酔っ払った時のやりとりとか超笑えるのに超ときめいた。

 

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こういうカップルの距離感の描き方って中国ドラマだー!と思う。なぜか。笑

 

そうそう、特別出演の胡一天もクールな天才役でいい味出してました。

 

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韓商言の従弟という設定でしたが、口元やふとした表情が妙に2人似ていてナイスキャスティング。

年上女性に片想いしているけど恋愛パートはほとんどなく、特別出演じゃなくてもっとガッツリ出演して欲しかったなと…美男美女の三角関係大好き人間としては従兄弟同士で楊紫を取り合う話も見たかった。w

 

韓商言が心血を注ぐCTFだったり、佟年が韓商言のためにプログラミングしたシステムだったり、ストーリーの中心にITがある感じなのですが、その度に凄まじいチャイナ・プライドを感じさせるセリフや演出があります。

2人の出会いもそうで、キャッシュレスが進む中国の今時なコミュニケーションが面白い。

韓国ドラマを見ていた時によく頭に浮かんでいた言葉なのですが、登場人物みんなに「国威発揚」を感じるドラマです。

こういうドラマを見ると、ああそうだ中国とは中華思想とはそういうものだったな、と感じます。みんなが中国という国を愛し中国人であることに誇りを持っている。

日本や欧米圏ではこういう「国を背負う」スタンスのドラマはあまり見かけないので、この熱っぽい愛国心の演出には戸惑う人も多いかもしれません。そこは人によって好みが分かれそう。

eスポーツのオリンピック競技化が議論され始めている今、こういうドラマを見るとオリンピックのような大きな国際大会で直接観戦してみたい欲が出てきますねー。

 

若作りが厳しい回想シーンが無駄に多かったことと、衣装が残念だったことと、ストーリーの細かいところがちょっと雑なことと、あとこれは仕方がないけどPPL(ドラマの中でスポンサーの商品広告を入れ込む広告手法)が多すぎたことがマイナス要素でしたが、主役カップルにときめきまくったおかげで楽しく一気見できました。

PPLとわかっていつつもあのオレンジジュースはパケ買いしたくなったな…

 

さて、三連休は楽しみにしていたドラマを最初から見ます!

莫格利も早く見たいけど、まだ話数が溜まっていないのでもう少し我慢しないといけないかな。

 

楊紫の魅力にどっぷり嵌る。「我的莫格利男孩」&「親愛的、熱愛的」を視聴中

 

9月は連休尽くし。仕事は日数が少なくハードスケジュールですが休日がたくさんあるのでドラマ視聴が捗ります。

先日、Rakuten VIKIに「学習モード」があることを知り、これはどんどん活用していくっきゃない!と月額600円を払ってVIKI Pass(広告オフ・高画質視聴)を遂に取得。

 

PC視聴に限るシステムですが、中文字幕と翻訳された字幕が同時に表示され、ワンクリックで文章ごとのリピート再生ができたり、カーソルを合わせた単語の簡単な辞書が見れたりします。めちゃくちゃ便利!!

 

VIKIは無料でもコンテンツ視聴できますが、何せ10分おきに10~30秒間のスキップできない広告動画が挟まれてしまうのがかなり邪魔です。*1

でもよくよく考えてみれば日本のテレビも15分おきに1分くらいCM挟みますね。テレビだとそういうものだとしか思っていないのにスマホで見ているととっても邪魔に感じてしまう不思議…

少し前にVODでの中国ドラマ視聴方法を紹介した時にVIKIについても軽く触れているのですが、その頃からしばらくログインしていなかったら、いつの間にか日本でも視聴可能なドラマ本数がめちゃくちゃ増えていてビックリ!

それも、最新作がほぼリアルタイムで更新されています。

日本語字幕が付いているものは相変わらず少なくて既に日本上陸しているようなメジャー作品が中心なのですが、英語字幕はほぼ全作品に付いているので便利です。

日本から見れる中国ドラマ(一部映画含む)は2019/9/17時点で約130タイトル!前は確か50前後だったので、かなり増えてきてます。

ただ、地域制限がかかっていない海外エリアでは約300タイトルの中国ドラマが視聴可能です。それを考えるとまだまだ日本では不便が多いかなと。

 

VIKIを通して見た中国ドラマは以下の通り。(視聴開始順)

浪花一朶朶(My Mr. Mermaid)#19まで視聴

我的莫格利男孩(My Mowgli Boy)#21まで視聴(日本では地域制限で見られません;)

親愛的、熱愛的(Go Go Squid!)#5まで視聴

青嚢伝(Prodigy Healer)#4まで視聴

 

浪花は学生スイマー×新米記者の青春ラブストーリーで面白く見ていたのですが話がなかなか進まないことと2番手男子のキャラクターが嫌いすぎて放棄。また後でスキップしながら見るかもしれないけどしばらくは見るの保留するつもりです。

青嚢伝は「天雷一部之春花秋月」と同じ李宏毅×趙露思カップルが主役の医療ファンタジーアドベンチャー…?まだ序盤なのでよく分からないけど色々詰め込んでる感じ。

 

そして莫格利。これは好きな人と嫌いな人が真っ二つに分かれるドラマだと思うのですが、私は結構好きなドラマです。

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楊紫演じる凌熙と彼女に拾われたオオカミ少年莫格利馬天宇)を中心として、彼ら(というか凌熙)の周りにいる4組のカップルがオムニバス形式のようにストーリーを展開しています。

好き嫌いが分かれるなと思ったのはヒロインの凌熙のキャラクターのためです。

凌熙は高飛車で気分屋でTHE 自己中キャラ。それなりに顔と名前が知られているセレブCEOだというのにところ構わず逆上して喚き散らしたり社員をこき使うことも。他人に迎合することはもちろん、空気を読んで黙っていることも出来ないのでことあるごとに場をぶち壊して去っていきます。

その過激さに多くの視聴者は疲れてしまうというか…見ていてイライラしてしまうんじゃないかなと思います。相手への気遣いを重視する日本の視聴者だとなおさらそう思うんじゃなかろうか。

私もこのタイプのキャラはめちゃくちゃ嫌いで、韓ドラなら即座にリタイアしていたはずです。

にも関わらず、配信されている話数に追いついてしまうほど夢中で見てしまったのは、ひとえに楊紫が演じているからこそだなと感じています。

香蜜沈沈燼如霜(邦題:霜花の姫~香蜜が咲かせし愛~)」の時もそうでしたが、楊紫は決して好きなタイプの顔立ちではないのに、彼女の表情とかセリフにはすごく感情移入してしまうんです。

役を演じている感じがしないんですよね。ものすごく等身大で、ものすごくさらけ出している気がする。

だからどんなに泣きわめいていても当り散らしていても、何故だか腹立たしく思えないというか、体だけ大きくなってしまった子供が泣いているみたいで、本当に辛くなってしまうんですよね…すごく良い女優さんだなって思います。

 

凌熙は仕事一筋の父親や、実母の死後1年で再婚して出来た継母、その連れ子である義理の兄・凌宇とも馴染めず、その疎外感や劣等感から早くに独立して素敵な家と車を買い、そして自分の会社を持ったバリバリのキャリアウーマン。(会社オフィスが父親のお膝元なのはご愛嬌)

20年間片思いし続けている幼馴染の鄭理にも素直になれずにいつも子供じみたイタズラを仕掛けあっているけど、実は誰も知らないところで彼のために尽くしていたりする健気さがあったりもして…表面だけ見るとただのワガママ娘なんだけど、内面は優しくてすごく脆い女の子です。

鄭理は凌熙のことを可愛い妹としか思ってなくて年上のアシスタント・白芸凌のことが好きなのですが、この3人の関係性が少し面白かった。

というのも、鄭理と芸凌の恋愛パートにおいては凌熙が典型的な悪役キャラに見えるんです。主人公のかわいい幼馴染で突然押し掛けてきては2人の邪魔をして、ヒロインに自分の恋を応援してほしいと牽制して、2人がいい感じになると応援するって言ったのに!と理不尽な怒りをぶつけて人前で恥をかかせて居づらくさせ…というテンプレートのような悪役。

ここだけを切り取ったら本当によくいるただただ嫌な女キャラなのですが、彼女がヒロインとしてそんな行動をするに至るまでの感情描写や回想が細かく丁寧に描かれていると、むしろ幼馴染と結ばれてほしいとも思いましたね。

凌熙の失恋はかなり切なくて号泣しました…そして何事もなかったかのようにサッサと自分の恋に邁進する鄭理に苛立った。w

 

さて、肝心な男主でタイトルロールの莫格利。名前の由来は「ジャングル・ブック」の主人公モーグリです。

幼い頃から森の中で狼と一緒に育ったいわゆるオオカミ少年で、人間社会のことを何も知らない野生児ですが、荒々しい獣っぽさは少ないです。

狼というより子犬に近い感じ?

助けてくれた凌熙には特に強い忠誠心を持ち、タブレットなどの機械にもすぐ適応して使いこなす柔軟さもありつつ、自然を愛する心優しい青年です。

演じている馬天宇がとにかく可愛い。

齢33歳であのピュアッピュアな感じ、どうやって出してるんですかね…??

どこまでも純粋で素直で優しくて、ガチガチに固められた凌熙の鉄の鎧までもを剥がしてしまう感じが説得力ありありで良かったです。莫格利の前では嘘をつけない、ついちゃダメだなっていう空気感がすごい。

 

"オオカミ少年"といえば私はイソップ寓話を思い出します。

羊飼いの少年が毎日のように「狼が出たぞー!」と嘘をついて村人たちを驚かせているとやがて本当に狼が現れて、「狼が出たぞー!」と知らせに行っても誰もがまたいつもの嘘だろう、と信じてくれなくなった。という有名なお話。

だから私はオオカミ少年というと"嘘つき"のイメージが強いのですが、そのイメージのオオカミ少年は莫格利ではなく凌熙の方です。

凌熙はみんなに嘘をついています。自分1人の力で幸せな暮らしを送っている強くたくましい虚構の凌熙を自分で作り上げている。

誰にも理解されない、複雑すぎる凌熙が莫格利によって少しずつ柔らかくなっていく姿がとても魅力的です。

 

 

感情の起伏が激しいドラマなので息切れしそうになりながらも夢中で見て更新に追いついてしまったので、今は7月に放映されていたこれまた楊紫のドラマ「親愛的、熱愛的」を見ています。

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今、中国ドラマで流行りらしいe-Sportsが舞台の作品です。

こちらの楊紫は大学に飛び級で入学して勉強に励みながらネット歌い手としてサイン会を開くほどの人気者だけど恋に奥手で一目惚れした初恋の人にストーカー紛いの行為を繰り広げる女の子・佟年です。

まだ5話しか見ていないのでここからどうなるかは分からないけど、ほんわかラブコメドラマっぽいので莫格利ほど感情を揺さぶられることはなくすんなり見られそうだし、評価もそこそこ良かったドラマなのでこのまま最後まで見続けたいなと。

 

楊紫を好きな女優さんだと意識したことは無かったのですが、改めて考えてみると実は私めっちゃ楊紫好きじゃないか??と気付いた3連休でした。笑

次回作となる肖戦とのドラマ「余生、請多指数」も、役者は魅力的だけどタイトルからして暗そうだなーと思っていたけど絶対に見ます。この2人の共演楽しみ。

 

*1:以前は5分おきだったので、多少は見やすく改善されている?

古装グルメドラマ「花間提壺方大厨」&現代ラブストーリー「浅情人不知」を視聴中

 

知らず知らずのうちに「陳情令」にハマっていたようです。

見終わった後はとにかくお気に入りキャラクターの一人だった温情が不遇すぎて扱いにガッカリしていたのですが、気付けばいまだにYoutubeで陳情令関連の動画を見ていたり。

おかげで「中の人」にもすっかり詳しくなりましたw

肖戦がX玖少年団(X NINE)というアイドルグループ出身なのは知っていましたが、王一博中韓アイドルグループのUNIQ出身だったのは知らなかったです。

UNIQは中国の限韓令の影響で活動中断しているようですが、韓ドラ版「カノジョは嘘を愛しすぎてる」のボーカル役や、少し前に見た現代劇「想看你微笑」で男主1を演じていたり、PRODUCE X101で最終メンバーに選ばれていたりと個人でそれぞれ活躍してるようで何より。

特に肖戦と古装の相性が素晴らしすぎるということがよく分かるドラマだったので、早く次回作(というか「狼殿下」)が見たいところ。

 

しかし週末はやってくるもので、次なるドラマを模索しなければならない…ということでブラブラとランダムに1話を再生しているうちに見つけたのが「花間提壺方大厨」です。

2017年に2季に分けて放映された古装×グルメ×ラブコメドラマ、18話×2の全36話。

詳しいことはツイッターで呟いてたりしてました。

 

 

 

 

メインビジュアルの古めかしい感じからは想像していなかった面白さでした。

夢中になって一気に見ちゃう…というよりは隙を見つけてチマチマ見ていきたいドラマ。

のんびり見ていくつもりです。と言いながら週末で他のドラマを挟みつつも10話まで見てます。

グルメドラマで調理場面とそれを美味しそうに頬張る場面が毎回たくさん出てきますが、私の基準ではそこまで食欲をそそられるわけではないかなー。

美味しそうではあるんですけど、私は油をたくさん使う料理が苦手なのもあって中華料理にそこまで親しみがなく、味を想像しづらいからかも?

でも、主に料理を食べる沈勇(=夫)が本当に美味しそうに食べるし、ガツガツ乱暴な食べ方をしていても口周りや手をべたべたにすることなく綺麗に食べるので見ていて気持ちいいのはいいですね。

海外のグルメものを見ているとありがちな、日本人から見るとお行儀が悪い食事マナーに眉をひそめるということが無いのはストレスフリーとなるポイントだと思います。

 

 

 

もう一本は私の割合的に極めて少ない現代モノ、「浅情人不知」です。

 

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陳情令と同じテンセントのYoutubeチャンネルで配信されています。

少し前からおススメに出てきていたのでリストインしていて、この週末にようやく見始めました。

以下あらすじ↓

 

 ネット通販サイトの運営会社に勤める鄭叮叮は大学時代の想い人で今は彼氏でもある社長の陳珣から告げられた「創業2周年記念パーティーの時に重大発表がある」という言葉に「もしかしてプロポーズ?」と舞い上がる。幼馴染から前祝としてウェディングドレスをプレゼントされたり、期待は膨らむばかり。

しかし当日、叮叮が目にしたのは陳珣の元カノの温梓馨と親しげに連れ添う陳珣の姿だった。会社のイメージキャラクターに就任した梓馨と陳珣の親密な様子に叮叮は心を乱される。その上、叮叮が乳腺筋腫の手術を受ける心細い瞬間にも陳珣は仕事を優先して側にいてくれなかった。

いくら尽くしても自分は陳珣から大切にされないことに傷ついた叮叮は会社を辞め、陳珣にも別れを告げる。

趣味でやっていたハンドメイドの猫雑貨ショップを本格的に仕事にしていくことにした叮叮に「今度オープンする猫カフェにアトリエを持たないか」と声をかけてきたのは寧為璇。彼女は叮叮の主治医で乳腺外科医の寧為謹の妹だった。

ルックスが良く腕も良いが非情なことでも有名な為謹が、叮叮にだけは優しく接する姿を見た為璇は2人をカップルにするべくあの手この手を使って距離を縮めさせようとする。

叮叮と別れるつもりがない陳珣の強引な説得や、陳珣への未練を残す梓馨の嫌がらせから優しく守ってくれる為謹に叮叮は少しずつ心を開いていく。

「どうしていつも私を助けてくれるんですか?」と聞く叮叮に、為謹は答える。

「君は僕を救ってくれたから。ずっと昔に…」

 

 

割と量産型のラブストーリーだと思うのですが、キャラクター造形が良いのと心情変化を丁寧に描いているのが良くてどんどん見進められます。全40話のうち今17話を見ているところ。

為謹役の胡耘豪は韓国俳優のソン・ジュンギをもう少し直線的にしたような感じの風貌で、絶世の美男子役にはクセが強い気がするけど、無表情からの柔らかい笑顔にギャップがあって良い感じです。

叮叮役の康寧はいわゆる「ハーフ顔」の彫深美女だけど、ウイグル出身の女優さんのようなクール系ではなく癒し系の顔立ちで可愛らしい感じ。

ソン・ジュンギつながりで言えば為璇は「太陽の末裔」のキム・ジウォン、為謹の友人で為璇の想い人の高仁は「優しい男」のイ・グァンスにそれぞれよく似た役者さんなのでちょっとだけ韓ドラっぽい雰囲気も。

このドラマ、まだ前半しか見ていないのでこの先どんでん返しが待っているかもしれませんが、今のところの雰囲気を見ると顧漫(グーマン)作品が好きな人が好きなタイプのドラマじゃないかな?と思います。

可愛くて優しくて仕事も出来るヒロインと、有能でイケメンだけどヒロイン以外の女性には全く関心を示さない超一途なヒーロー。

そして超が付くほどおせっかいだけど憎めなくて明るく優しいサブキャラまで。これもしかしてグーマン作品かな?と思って原作調べちゃったくらいw

 

そしてそして、何よりもこのドラマ一番の魅力だと思っているのはこの子!!!!

 

 

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寧家のペット、寧為難~~~~!!

 

可愛い。超可愛い!!!演技も上手!!←

ドラマのEDが必見すぎるのでぜひ見てほしい。

15話くらいからED変わっちゃったときは悲しすぎて為難ロスになりそうだった…

 

 主役カップルを引き合わせる重要な存在が猫なので、為難も超メインキャストです。

 他にも可愛い猫ちゃんいっぱい出てくるし、イケメンと美女が猫ちゃんと戯れる好萌萌なシーン満載となっているので、猫好きにもおすすめなドラマです。w

 

 

瓔珞がおあずけ(日本語字幕無ではやはり難しかったのでおとなしく来月まで待つ)で陳情令も終わりどうしようかと思っていましたが、やはり面白いドラマは探せば見つかるものですね!

 

 

見終わってからも笛の音が聴こえてくる気がする「陳情令」 #1~#50 視聴完了

 

陳情令 全50話

2019.8.24 視聴完了

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視聴完了とほぼ同時に、Youtubeにアップロードされていた動画が日本非公開となりました。

日本上陸が決まったかな??と期待しているのですが、公開元だったテンセントのチャンネルは比較的こまめに閲覧規制を付けているので特に意味はないかもしれません。

まさに滑り込みセーフとなった「陳情令」、本当はもう少し振り返り視聴したい部分もあったのですが、ひとまず無事完走しました。

 

tommhe.hatenablog.com

 

前回のエントリーをアップするときに気になっていたBLエピソード、40話を過ぎてからはまた控えめになってて良かったです。

というか終盤に向けてスピードアップしたからBLがどうとか言ってる場合じゃなくなった。w

後半になると一気に長台詞が増えたので英語字幕で追っている私は必死でした。

セリフ量が多い上に話すスピードも速いので字幕の切り替わりが早い早い。笑

字幕を追い過ぎて肝心の画面を見れなくなるのは嫌なので、後半は字幕の理解よりも画面全体を見ておくようにしました。

Youtubeの字幕は日本語に自動翻訳することも出来るのですが、それだと精度があまり良くないので結局もう一度頭の中で文章を整理する手間がかかってしまうことがあります。

とはいえこれは私自身が英語字幕を見ることをさほど苦としていない&大まかな理解で見進めていくことに割と慣れているせいもあるのかも…

 

さて、全50話を見ての感想ですが、Twitterにもちょこちょこっと書いたりしていました。

 

 

 

ツイートからも分かる通り、50話を見終わって一番ショックだったのは温情のこと…

最後までにもう一回は出てきてくれるだろうと思っていたのに、出てこなかったのですよ…

私、ドラマにおける「●●は死んでしまったよ」という伝聞での訃報って基本信じない人間でして。

たとえ崖から落ちても、極端なことを言うと目の前で心臓を貫かれて誰かの腕の中でハッキリと絶命しない限りは「まだ死んでない!」と期待と確信を持って蘇生を待つのが定石となっているのです。

だから温情に関しては、温寧が生きていたこともあり絶対にまだ生きていると信じていたのです…

不夜天の門前に吊るされていた中にも居なかったと思ったんだけどなぁ…いたのかな?もう一度見て確認したいと思っても非公開になってしまったので分かりません。

温情のことを何となく意識している風の視線を送っていた江澄のどんでん返しにきたいしていたけど、それどころじゃなくて無理だったようですね…

魏無羨と温情の分かり合えているようなアイコンタクトがとても好きだったし、キャラクターとしてすごく相性良さげで良いカップルになったと思う。

それもあって原作ファンの皆さんは余計にヤキモキしたのではなかろうか。

 

話は少し逸れて藍忘機の名前に関する小ネタ(?)。

中文字幕では「忘机」と標記されているのに、劇中に出てくる手紙には「忘機」と書かれていました。

どっちだ?と思って調べてみたら、「机」は繁体字「機」の簡体字であり、日本語の「机(つくえ)」という意味は無いそうです。

私は原則日本語表記に直したものを使いたいと思っているので「忘機」で統一しています。(という原則で行くと芸汐伝は蕓汐伝になるんだけど…w)

 

陳情令はハマって一気に見たドラマではあるんですが、特に思い入れが強かったドラマというわけでもなく。

見終わった後もさっぱりとしていて余韻に引きずられる…とかロスに陥る感じでもないですね。

終わり方が綺麗で良かったです。温情と師姐、2人の女性は切なかったですけど…

最初に16年前の結末だけを見せて16年後の現在を見せ、そしてすぐに16年後の回想に戻ってまた16年後に戻ってくるという複雑な時間経過の見せ方が、最初こそ(見た目に変化が無いので分かり辛くて)戸惑ったものの、回を重ねるごとに面白さを増していった気がします。

CGの入れ込み方が過剰でなく丁寧だったり、カット割りの工夫が見て取れるシーンが多く散りばめられていたり、うっすらと感じていた違和感を解消する伏線の張り方が見事だったり、とにかく丁寧に作り上げたドラマなんだろうなぁというのを感じられたドラマでした。

普通によくあるイケメンドラマだろうと思って見始めたので、嬉しい誤算でした。

 

特に見終わった後からも思い出されて印象的なのは、サウンドトラック。

魏無羨は笛、藍忘機は古琴で法術を使うので、要所要所で笛の音や琴の音が響いてくるのですが、どれも素晴らしい音楽で耳に残ります。

後半にはキーとなる曲として日本伝来だという曲も登場しますが、中華風の曲の中にポンッと和の音階の曲が入ったときの異質さが上手く作用していたと思います。

あまりにも典型的な日本風だったのでちょっと笑ってしまいましたがw

 

主題曲の「無羈」は特にドラマの中で何度も流れていて耳に残ります。

こちらは主役の肖戦と王一博が歌っているバージョンですが、インストもとっても良い。むしろインストが良い←

 

youtu.be

 

元々は原作者の墨香銅臭がWEB小説で連載していた「魔道祖師」が書籍化する際に改題したタイトルが「無羈」だそうで。

とにかくこのメロディーが離れず、Appleミュージックでも陳情令のサントラが出ていたのでずっと聴いています。

個人的には「東宮」の主題曲「初見」と並ぶくらいお気に入りです。

 

派手さがあるわけではないのに映像も脚本も丁寧さをとても感じたドラマだったので、次の視聴ドラマにはウェルメイドでありつつ恋愛描写が充実している古装を探しているのですが中々にハードルが上がっています。

悩んでいるうちにU-NEXTに「瓔珞」の11話~が更新される日が来てしまいそうで、それはそれでいいかなとも思っていますが、次の更新まであと1週間はあるんですよねぇ…

 

可愛い女の子とイケメンが恋するロマンチックなやつが見たい。

現代ものの方が見つかるかなぁ…でも気分は古装…