Trapped Like A Roller Coaster

5%の理解力で中国ドラマを見ては分かった気になって雑な感想を語っています

ITを通して中国ナショナリズムを垣間見るラブコメ「親愛的、熱愛的」 #1~#41 視聴完了

 

親愛的、熱愛的 全41話

2019.9.20 視聴完了

 

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めちゃくちゃ駆け足で息切れしながらの完走となりました。

今週末に見たいと思っている別のドラマがあるのですが、それを見終えるまでこちらを後回しにするには続きが気になり過ぎる…ということでかなり無理をして(=睡眠時間を削って)一気に見ました。

 

前回のエントリーで楊紫の魅力についてあれこれダラダラと語っていました。

 

tommhe.hatenablog.com

 

7月の放映時には話題になりつつもさして興味を示していなかったこのドラマを見ようと思ったのも楊紫がいたからこそです。

しかしながらこのドラマで魅力が爆発していたのは楊紫ではなく、男主の李現でした。

もーーーーーーーーめちゃくちゃかっこいい。

ドラマを見るきっかけは楊紫だったけど、ドラマを面白く見続けたのは李現がいたからでした。

ちなみに李現のかっこよさにやられている真っ最中の私のツイート↓

 (「日本上陸したw」って謎に草生やしてるけど「日本上陸したら」って言いたかった)

 

ドラマのテーマとしてはeスポーツを主とした今の中国のIT文化と歳の差恋愛がメインだったかな。

ここで取り上げられているeスポーツはCTF(Capture The Flag)という実在している競技種目です。ウイイレパワプロのようなスポーツゲームとも、ストリートファイターのような格闘ゲームとも、サバゲーシューティングゲームとも異なるもので、コンピュータセキュリティの技術を争ういわばハッカー達の腕比べみたいなもののようです。

ドラマ内では5人1組となって相手チームのコンピュータに侵入する攻防戦が描かれていますが、ゲーム画面が全てプログラミングコードの羅列でビジュアル的分かりやすさや臨場感は皆無なのでゲームシーンの描写はものすごくあっさりです。

前に日本でハッカー達が多く出てくる「ブラッディ・マンデイ」というドラマがあって、ハッキングシーンではそれぞれのコードネームにちなんでハヤブサやミツバチが仮想ネットワークの迷路をかいくぐるCGでハッキングの状況を分かりやすくビジュアライズしていたことを思い出しました。ああいう感じで分かりやすく見せてくれたら…でもリアリティ、臨場感は無くなりますね。

 

 

李現演じる韓商言は30歳、楊紫演じる佟年は20歳という10歳の年の差カップルですが、役者の実年齢は1歳差なので見た目の年齢差を出すのに工夫を凝らしている印象でした。李現は実年齢に近い役なのでそこまででしたが、楊紫は化粧もばっちりだし童顔タイプでもないのでどう見ても20歳には見えない。

それで髪型や服装をやり過ぎなくらい子供っぽくしている感じでした。どうせ萌ロリっぽくするのならフリフリワンピースとかにすればよかったのに…どれもこれも衣装がパッとしなくて残念でした。

 

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JOYRICHは私の大学時代にかなり流行ってましたけど、今も人気なのかしら。

 

年齢…というと、韓商言が頻繁に10年前の回想をするのですが、回想シーンの役者陣がめちゃくちゃ老けて見えるw

それぞれの年齢設定がよくわからないんですけど、10年前は若年期を演じる別役者を用意した方がよかったんじゃないかなぁ。10年前が老け過ぎだから10年後(今)はどんなに少なく見積もっても全員35オーバーなのに、どうやらまだ20代後半のメンバーが3人くらいいて混乱しました。←

 

李現は他のドラマでもちょこちょこ見ていたみたいなんですけど、全く記憶にない…今回の韓商言役が彼にとって大きなターニングポイントになるんじゃないかな?包容力とカリスマたっぷり、仕事一筋で夢に生きる熱さ、女性に無関心なのに愛する女性にはとことん尽くす優しさ、どれもがパーフェクトな魅力的すぎる男性像で最高。

いつも仏頂面で険しい表情をしているのに、笑うと途端に幼い顔になるのがもう可愛くて可愛くて、これはモテるわ〜人タラシの笑顔だわ〜とデレデレしながら見ましたw

 

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佟年を演じる楊紫は「我的莫格利男孩」の凌熙に比べて男性への依存度が高い役というか、ストーリーが進むにつれて自分がやりたいことは?夢は?ただ彼氏についていくだけでいいの?と聞きたくなるような女の子になってしまったのが微妙に感じました。

過保護気味な母親が「あなた(韓商言)と一緒にいると娘は不真面目になってしまう!」的なことを言って反対するんですけど、いやもう母ちゃんのいう通りじゃないか…って思っちゃったくらいに恋に盲目になってたのが、塩梅って難しいよなと。

でもこのカップル、とにかく可愛くて見てるだけでときめきました。佟年が酔っ払った時のやりとりとか超笑えるのに超ときめいた。

 

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こういうカップルの距離感の描き方って中国ドラマだー!と思う。なぜか。笑

 

そうそう、特別出演の胡一天もクールな天才役でいい味出してました。

 

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韓商言の従弟という設定でしたが、口元やふとした表情が妙に2人似ていてナイスキャスティング。

年上女性に片想いしているけど恋愛パートはほとんどなく、特別出演じゃなくてもっとガッツリ出演して欲しかったなと…美男美女の三角関係大好き人間としては従兄弟同士で楊紫を取り合う話も見たかった。w

 

韓商言が心血を注ぐCTFだったり、佟年が韓商言のためにプログラミングしたシステムだったり、ストーリーの中心にITがある感じなのですが、その度に凄まじいチャイナ・プライドを感じさせるセリフや演出があります。

2人の出会いもそうで、キャッシュレスが進む中国の今時なコミュニケーションが面白い。

韓国ドラマを見ていた時によく頭に浮かんでいた言葉なのですが、登場人物みんなに「国威発揚」を感じるドラマです。

こういうドラマを見ると、ああそうだ中国とは中華思想とはそういうものだったな、と感じます。みんなが中国という国を愛し中国人であることに誇りを持っている。

日本や欧米圏ではこういう「国を背負う」スタンスのドラマはあまり見かけないので、この熱っぽい愛国心の演出には戸惑う人も多いかもしれません。そこは人によって好みが分かれそう。

eスポーツのオリンピック競技化が議論され始めている今、こういうドラマを見るとオリンピックのような大きな国際大会で直接観戦してみたい欲が出てきますねー。

 

若作りが厳しい回想シーンが無駄に多かったことと、衣装が残念だったことと、ストーリーの細かいところがちょっと雑なことと、あとこれは仕方がないけどPPL(ドラマの中でスポンサーの商品広告を入れ込む広告手法)が多すぎたことがマイナス要素でしたが、主役カップルにときめきまくったおかげで楽しく一気見できました。

PPLとわかっていつつもあのオレンジジュースはパケ買いしたくなったな…

 

さて、三連休は楽しみにしていたドラマを最初から見ます!

莫格利も早く見たいけど、まだ話数が溜まっていないのでもう少し我慢しないといけないかな。