「忘れる」ということの難しさ。中国ドラマ「東宮」 #1~#52+α視聴完了
2019/5/13 23:00過ぎ、全52話と番外編まで視聴完了しました。
いやぁ…泣いた。
ウッウッとしゃくりながらボロボロ泣きました。
悲しくて辛くてたまらない悲劇に憤慨したくとも、そうなるしか無かった道筋に思えてしまったことがまた切ない。
前記事でも触れていますが
改めて強調しておきたい。
中国ドラマ「東宮」は悲劇です。
ネタバレとか結末を知りたくないって方もいると思います。
でも私は知った上で覚悟をして見てほしいと思うのです。
もちろん、「誰々がこうなってこうなります」というネタバレはしませんが、このドラマは明るく軽い気持ちで楽しめるドラマではない。という前提で見てほしいのです。
見れば見るほど悲しくなるしやるせない気持ちになるし見ていてしんどくてたまらないのです。
それを知らずに見始めてしまって「幸せな結末を信じて見続けていたのにどんどん悲しくなった…」とガッカリされてしまうよりは、「悲劇である」ということを踏まえた上で見て、52話という旅路の果てに迎える結末に納得してほしい。
というのが「東宮」をこれから見ようと思っている方、見るかもしれない方に私が強く主張していきたい部分です。
さて本題、全話を視聴しての感想です。
まずは散々「悲劇」だと伝えてきた結末について…
結論から言うと、私は嫌いではなかったです。
むしろ良かったなーとも思える結末でした。
やはり最初からハッピーエンドにはならないとわかっていると、自分の中で展開への落としどころが出来る気がします。
芸汐伝も最初にそれを知っておけばよかったのかもなぁ…そしたら見終えた後あんなに憤死しそうなほどフラストレーションがたまることも無かったと思う。w
「東宮」を見終わったあとに感じたのは、人の情や業からは決して逃れられないということ。
キャッチコピーや主題歌にも出てきて物語のキーとなる「忘川」は飛び込めばその人の一切の情を忘れさせ、それによる苦悩もまた忘れさせるという伝説の場所。
「東宮」ではこの忘川に飛び込んで忘れてしまった承鄞(顧小五)と小楓の2人と、全てを覚えていて2人を見守り続ける人々との対比がとても印象的でした。
見守り続ける人その1、承鄞の従兄であり小楓の師父でもある顧剣。
大罪人の家族という濡れ衣のために世捨て人のように生きている顧剣は小楓を心から愛しているものの、小楓は一国のお姫様であり太子妃となる身。
身分の違いに苦しみ小楓への想いを押し殺しながらずっと側で支え続けている切ない二番手男。
48話は顧剣に惚れるしかない回でした…
辛く哀しい人物でしたが、あの瞬間の顧剣はきっと世界一幸せな男だったと思う。
なのに番外編に登場しなかったのでちょっとさみしい。
見守り続ける人その2、丹蚩族の末裔で小楓の護衛の阿渡(アドゥ)。
一族の仲間たちを滅ぼされた阿渡にとって唯一のよりどころは小楓。
阿渡は小楓が忘れてしまった記憶を覚えているだけではなく、家族を失った苦しみもまた同じく味わっている人物です。
小楓の痛みに共感してしまう阿渡は自ら唖者(口がきけない人)として振る舞い、ただひたすらに小楓を守り続けることだけを考えて生きていきます。
寄り添いあって生きる2人の姿が可愛らしくも可哀そうで…
阿渡の存在は小楓にとってすごく大きくて、それが最終話にもよく出ていたと思います。
阿渡は要所要所でトリガーになっていた気がする。
公式からは2人の絆をピックアップしたPVも出ています。
そして見守り続ける人の最後、承鄞の側近の裴照(ペイ・ジャオ)将軍。
武骨で生真面目な軍人気質ながら、とても優しい心の持ち主でした。
きっと東宮に出てくるメインキャラの中で一番幸せになれた人。
承鄞の側近として寄り添いつつも小楓を陰ながら支える裴将軍は小楓に偏っている顧剣と阿渡とは違い、小楓にも承鄞にも幸せになってほしいと願っていた唯一の人だったかもしれません。
承鄞の苦悩を知っていたのも裴将軍だけでした。
「顧小五はもう死んだ。死人のことなど忘れて私のことも考えてくれ!」と小楓に叫ぶ承鄞の姿を悲痛な表情で見つめる裴将軍が切なかったです。
それにしても…番外編、どうしてそうなっちゃったwww
それから、振り回された哀れな人、承鄞の側室・趙瑟瑟(チャオ・スースー)。
瑟瑟は承鄞の目的のためにその一途な想いを利用されてしまう可哀そうな娘。
心から承鄞を愛し、承鄞もまた自分を愛してくれているという自信から周りの雑音にもめげず強くいられた瑟瑟。
小楓の存在が承鄞を揺さぶっていることに気付くと少しずつ自分を守っていた鎧が崩れ落ち、暴走してしまいます。
ドラマの中で小楓が何度か瑟瑟のことをうらやましいと話すのですが、確かにそうだな…と思えます。
瑟瑟はこの複雑で素直になれない東宮の人々の中で唯一自分の気持ちのままに行動できた人でした。
だからこそ承鄞の仕打ちが人でなしそのものに感じたわけですが…
ちなみに、瑟瑟は時おり日本風(遊女風)の衣装と髪型をしていることがあります。
そういうスタイルをしている時は決まって嫉妬に駆られている時なので、なるほどやはり悪役=日本風なのだな…と苦笑いでしたw
日本人から見るとどうしても変てこな日本風としか感じないのですが、抗日ドラマというジャンルまである中国では違う見え方になるのでしょう。
その他にも一人ひとりのキャラクターが濃く描かれていて、悪役にも人間として共感できる弱い部分がしっかりと見えたのが素敵でした。
皇后は「実の母を殺した養母」という明確な悪であるにも関わらず、承鄞を心から愛する息子として育ててきたのだという描かれ方をしていたのは新鮮でした。
反対に、優しく穏やかな”大おばあ様”大皇太后が物語の後半、王宮に波乱続きとなるにつれて「皇帝が倒れたとてその息子が王位を継ぎ、また倒れては孫が継ぐ。その繰り返しよ」と言い捨てて宮殿に籠もる姿は冷徹なようでリアルな姿だな、とも。
自分のエゴのために愛する人を傷つけた承鄞は忘川によって記憶を失い、再び愛した人を傷つけ続けました。
過去を忘れてしまったがために過去の過ちを繰り返してしまい、記憶を取り戻してもなおその本質は変えることが出来なかった。
小楓は自分を愛するあまりに暴走する承鄞をこれ以上見ていたくなかった、承鄞を止めたかったのだろうと思います。
自分が愛した顧小五がいなくなってしまうことが怖くて、愛せなくなるのも怖かったのかもしれない。
承鄞は稀代の愚か者で、彼の業は重く深かった。
エンディングの砂漠のカットはとても寂しい風景に見えて、そこでまた泣けてきました。
「愛している」というというだけではどうにもできないことがあり、忘れてしまうということは誰かの想いを捻じ曲げ傷つけていることでもあるかもしれない。
悲劇的な結末ではあったけれど、いろいろと考えさせられた作品でした。
悲しいのも泣くのも嫌いだけど、延々とループして幸せな2人を見たいな~とも思ったり。
YouTubeでは番外編として現代に舞台を移した「東宮」ミニドラマが見れます。
これが悲劇に嘆き悲しんだ心を和らげてくれました。
パート4まであります。
本編と違ってアテレコではない俳優本人の声なのでそこもお楽しみポイントの一つ。
この番外編で初めて気づいたけど、承鄞役の陳星旭の手がめちゃめちゃ美しい!!
手フェチにはたまらない、薄くて細長くて骨ばった綺麗な手をしてます。
陳星旭、96年生まれの23歳という若さながら子役出身ということでキャリアはベテランですね。
顔立ちはまだ幼さが残るのに表情が大人びていて甘さと鋭さがある承鄞の二面性を魅力的に表現していてよかったです。
顧小五と小楓は本当に可愛くてずっと幸せでいてほしいカップルでした。
東宮はドラマの評価も高く人気もあったようなので、きっと日本にもやってくるのではないかな?とおもいます。
そしたら私もまた見て号泣するんだろうな…
悲しくて切ないけれど美しい東宮の世界をまた味わえる日が来ますよう。
期待を裏切らない映像美と面白さ。中国ドラマ「東宮」 #47まで視聴
すっかりご無沙汰となりました。
気付けば2019年、そして令和初のはてブロ(笑)
休日になると豆瓣(douban)で中国ドラマを物色して気になったものをつまみ見しているのですが、なかなかハマるドラマには出会えません。
不自由な英語字幕でもぐいぐい見入ってしまうくらいの集中力が持続しないからです。
それだけに夢中で全話見れた作品は絶対に面白い!と太鼓判を押せます。(たぶんw)
そんな自分の感覚を後押しするかのように、私が夢中になったドラマが続々と日本上陸を果たしています!
・双生寵妃 → 寵妃の秘密~私の中の二人の妃~
・香蜜沈沈燼如霜 → 霜花の姫~香蜜が咲かせし愛~
・媚者無疆 → 晩媚と影~紅きロマンス~
どなたが邦題付けてるのか知らんけど気軽に副題乱用するのやめてほしい。
~~内が絶妙にダサい…いや、メインタイトルも中々だけどww
未上陸は芸汐伝のみ。
上陸したら古装好き&ラブコメ好きはきっとみんなハマると思う。
そしてみんな結末に発狂すると思う。w
そんな発狂する結末を再び迎えることになりそうなドラマがこちら。
平成から令和への移り変わりで皇室ブームが巻き起こっている今の日本にもぴったり(?)な中国ドラマ、その名も「東宮」です。
このドラマに興味を持つきっかけになったのが、ちょうど半年前に目にしたメインビジュアルの画像。
吸い込まれるような美しい青と桜の花びらのコントラスト。
そして古代的な「東宮」というフォントとキャッチコピーの「忘川之水 在于忘情」という文字から感じる切なさがとても印象的で…
私、このポスターに一目ぼれしたんです。
これは面白いんじゃないか!?と直感が働き、放送開始を楽しみに待っていました。
そして2019年になって早々に放送がスタートしたのですが、とあることに気が付いて視聴をためらいました。
それは、このドラマは「悲劇である」ということ。
これはもう「東宮」を視聴する際の大前提です。
中国の特に古装(歴史)ドラマを見る方々はよくご存じかと思うのですが、中国ドラマは日本や韓国ドラマよりもモヤモヤが残るような、あっけなさを感じるような、どこか悲しい結末を迎えることが多いです。
物語の全てが「そして皆末永く幸せに暮らしましたとさ」では終わらない人の感情や時代のリアルさが中国ドラマの魅力だったりするのですが、やはり何十話も登場人物たちを感情移入しながら見ている一視聴者としては大団円とまでは行かずとも主役たちのハッピーエンドが見たいものです…
とりあえず放送終了まで待ち、評判が出そろった後でもまだ見たいかどうか考えることに。
そして全52話が放送終了、豆瓣の評価はなんと★7.5!!!(香蜜は現在★7.7)
この高評価に、もう見ないという選択肢は消え失せました。
そして10連休となったGW後半に満を持して(?)視聴開始!!
怒涛の勢いで全52話中47話まで見終わりました。
やはり、自分の直感は裏切らない。
主役となるのは中原の国、豊朝の第五皇子・李承鄞(リー・チョンイン)
外戚の最大勢力である高氏を後ろ盾に持つ皇后が後見人となり可愛がられているが、実は皇后は承鄞の生母・顧淑妃を毒殺した張本人。
和睦使者として西域へ向かう途中で賊に襲われて兄の太子を亡くし、自らも瀕死の重傷を負う。
兄のため、そして母のために仇を討ち太子となり国を導いていくことを決意する。
立場や目的、色んなしがらみのために自分に素直に生きられない、器用なようで不器用な複雑な男です。
そんな豊朝へ和親のために嫁ぎ太子妃となることを命じられたのが西域にある西州国の第九公主・曲小楓(チュイ・シャオフォン)
才気にあふれて天真爛漫、皆に愛されて大自然の中でのびのびすくすくと育った美しい砂漠のオアシスのようなお姫様。
小楓が笑っていると見ていて楽しいし、泣いているとこちらも泣けてくる…
90年生まれの女優さんですが、18歳の少女らしさに溢れた小楓を演じていて素晴らしいの一言に尽きます。
この2人に加えて承鄞の従兄であり小楓の師父でもある顧剣(グー・ジァン)との三角関係が主軸。
ネタバレを最小限にとどめたあらすじを少し。
兄を襲った賊の正体を突き止めるために身分を隠し、顧剣の従弟・顧小五(グー・シャオウー)として小楓と行動を共にする承鄞。
承鄞は小楓に惹かれていき、小楓もまた承鄞を愛するようになる。
しかし小楓は兄を殺した丹蚩族の長の外孫だった。
何も知らない、愛する小楓を傷つけ裏切ることはしたくない承鄞だが、兄のため自分のため国のためにやらなくてはならない。
小楓への罪悪感を残したまま丹蚩族を滅ぼした承鄞だったが、族長を手にかけた決定的瞬間を小楓が目にしてしまう。
信じていた顧小五が自分を利用していたのだと知り怒りと悲しみと絶望に暮れる小楓に追い打ちをかけるように、母親の悲報と父親の変わり果てた姿を知る。
愛する人たちを一気に失ってしまった小楓は、かつて聞いたことがあった伝説の地「忘川」にたどり着く。
追いかけてきた顧小五の必死の呼びかけにも答えぬまま、小楓は崖下に広がる忘川へと飛び込んで行った。
そして小楓の後を追うように顧小五も飛び降りていく…
と、ここまでが序章であり、本編は2人がお互いを忘れてしまったところからなのです。
愛し合い結婚式を挙げて夫婦となった顧小五の存在だけでなく祖国の悲劇も忘れて未来の太子妃として中原にて孤独で窮屈な生活をしている小楓。
一方の承鄞は小楓のことだけをすっぽりと忘れ、自分の目的のために虎視眈々と太子の座を狙う肚の底が読めない男に。
記憶を失ってもなお再び惹かれあう2人だが、承鄞は自分の立場を守るためそして小楓を守るためにわざと小楓にきつく当たり、小楓はそんな承鄞が理解できずに苦しむ。
顔を合わせるたびに衝突して、距離が近づいたかと思うと突き放されての繰り返しで見ているだけで苦しくなってしまうようなもどかしさ。
私たち視聴者は2人の幸せな姿を知っているからとにかく切なくて切なくて…
こんなにも可愛らしく愛に満ちた結婚式を挙げた2人だったのに…
幸せなどない、義務だけの結婚式との対比が切ない。
序章では西域の広大な草原や砂漠、砂岩壁といった大自然を舞台にストーリーが進み、本編からは中原の宮廷や城下が舞台となります。
とにかく西域の大自然が美しい。
いわゆるシルクロードなのかな?小楓はいつも美しい色鮮やかな衣装や装飾品を身に纏っていてそれをシャラシャラを風になびかせながら馬に乗って駆けていきます。
顧小五とのシーンはどれも美しい自然の中でのやりとりで、ただ立っているだけでも芸術的な名場面でした。
それが一変して中原の王宮になると、整然として荘厳で華やかなのにどこか冷たく色が鈍くなる気がするのです。
どんなに色とりどりの美しい衣装や調度品に飾られていても、顧小五と小楓が思い出を育んだ西域の自然にはかなわないのです。
そんな印象を受けるたびに小楓が「故郷が恋しい」と辛そうに泣くものですから、本当に胸が張り裂ける思いで見ています。
最終話まであと5話というところまで来て、感情の波も高まりまくっています。
このドラマ、話がなかなか進まないなーと思っているといつの間にかぐんっと進んでてびっくりしますw
悲劇ということを念頭に見ていてもやっぱりハッピーエンドを願ってしまうし、どんな結末であってもせめてもう一度だけ2人が想いを通じ合わせて笑顔を取り戻してほしいと願ってしまいます。
今日か明日には見終わって瞼をぱんぱんに腫らしていることでしょう。
完走して腑に落とすことが出来たらまたじっくりと感想をアップしたいと思います。
今回は私にしては珍しく、主役だけでなく周りのキャラクター達についても色々と感じ入る部分があったので…
また次のエントリーにでも。
「我在大理寺當寵物」「游泳先生」「麗王別姫(大唐榮耀)」を視聴中
週末は2日とも予定が無かったのでひたすらグータラしていました。
ということであれこれちょこちょこドラマをつまみ食い。
その中で残ったのがタイトルの3作です。
(正確には麗王別姫だけは前から見ていたのですが)
既に日本に上陸している「麗王別姫」とは違い、残り2作は日本に来るのが難しいのではないかな…?という感じ。
2作はともにネットドラマで、「我在大理寺当寵物」は搜狐視聴(sohu)、「游泳先生」は芒果TV(Mango TV)で配信されています。
ストーリーにしても映像クオリティにしても麗王別姫が数段上なのですが、ゆるく気楽に楽しめるドラマです。
2作とも日本語の感想等がほとんど見つからなかったので、ここで視聴感想も兼ねてざっくりとあらすじ紹介したいと思います。
■我在大理寺当寵物 I'm a Pet at Dali Temple(全22話)
現代で護符を売って暮らしている神力(?)持ちの少女、茹小嵐(ルゥ・シャオラン)は不思議な見た目の猫に導かれるようにして廃れた寺へと迷い込み、護符が張り付けられた像に触れた次の瞬間に時空を越えて古代の世界へとやってきてしまう。
落ちた先に発作で倒れこむ男を見つけた小嵐は駆け寄り顔をのぞきこもうとしたところで、自分の姿が自分を導いてきた猫そっくりになっていることに気付く。
驚き戸惑う小嵐が咄嗟に倒れた男の服に潜り込むと、苦しい発作の症状がたちまち消えていった。
男は青墨顔(チン・モーイェン)といって大理寺の少卿で体内を蝕む蠱毒に苦しめられていたが、小嵐(猫)が蠱毒を抑える効果を持つ特別な猫だと知り小嵐を手元に置くことにする。
なんとか元の姿に戻り現代に帰りたい小嵐は、墨顔が身に着けている五色石の首飾りに鍵があると気付き、五色石を集めようとするのだが、小嵐を側に置いておきたい墨顔は…
というような話。
まじでザックリかつへたくそなあらすじw
このドラマは上に張ってるメインビジュアルの可愛さに惹かれて視聴開始しました。
実際に見てみてもビジュアルの通りで可愛いドラマです。
なんといっても小嵐が変化する猫ちゃんが可愛い。
CGと実写がシーンによって混ざってる?のですが、まぁ可愛い。
小嵐は人型の時も猫の時も可愛いです。
こちらは日本語字幕はおろか英語字幕も付いていないので100%中文字幕での視聴につき、雰囲気での理解かつ流し見的な部分も多いです。
まだ6話までしか見ていないので全体のツカミ、そしてこれからラブストーリーが始まるかな?という感じです。
全22話と短いので、のんびりまったり気が向いたときにちびちび見ていくつもりです。
■游泳先生 Mr.Swimmer(全46話)
将来を期待される水泳選手、白泳澤(バイ・ヨンズー)はアメリカで暴力事件を起こし、チームやスポンサーから見放されてしまう。
父親や彼女にも見放されてやけ酒をしていると、借金取りに追われて風俗へ売られる寸前だった宋茶茶(ソン・チャチャ)が飛び込んできた。
助けてあげるときにうっかり携帯電話まで彼女に渡してしまうが、2人はすれ違い続きでなかなか取り戻せない。
ようやく連絡が取れて携帯を返してもらうために再会した時、茶茶はウェディングドレス姿で現れる。
「結婚するはずだったけど、婚約者は来なかった」と話す茶茶が何となく気になる泳澤だったが、ようやく見つかった新たなコーチとスポンサーがいる海南へ旅立つことに。
一方、茶茶も音信不通の婚約者がいると聞いて海南にやってくる。
泳澤と茶茶が思いがけぬ再会に驚いているところに現れたのは泳澤のチームメイトで親友であり、茶茶の婚約者だった藍天(ラン・ティエン)だった…
こちらは完全にキャストで視聴スタートしたドラマです。
「芸汐傳」以来ハマっているキクちゃんこと鞠婧禕が主演のドラマな上、男主がタイの兄弟ユニット「GOLF&MIKE」のマイク!
日本では十何年か前の世界バレーの応援ユニットとして山下智久くんを筆頭に現在のKis-My-Ft2やHey!Say! Jumpのメンバーらと組んだKitty GYMで知ってる人も多いかと思います。
当時中学生(確か)だった私はまさにこのマイクに夢中になり、Kitty GYMのCDだけじゃなくタイで発売された彼らのアルバムも買ってひたすら聴いていました。
今思えば海外アーティストにハマったのはあれが最初だったかもしれない…
あのころは可愛らしい美少年という印象だったマイクですが、10年以上の時を経てすっかり大人の男性になっておりました。
それでもスイマー演じるには体の鍛え方が足りないと思いますが←
こちらは英語字幕付きがYoutubeで見られます。
海南のリゾートホテルをメイン舞台にストーリーが進んでいくので南国ムード満載、全体的に青が多い映像が青春感を高めています。
現在は8話まで視聴完了。
泳澤にスイマーとして致命的な疾患(といっていいのか?)が見つかって苦しみ、藍天は本当は茶茶のことを変わらずに愛しているのにそれを伝えられないもどかしさに苦しみ、茶茶はハプニングやら切ない境遇やらが次々押し寄せてきて苦しみ…ということで序盤から中々に切ない。
そしてまだ全46話中の8話だというのに、既にキクちゃん(茶茶)はウェディングドレスを2回着ています。
ネタバレな画像ではさらにもう1回着るようです。
しかも心なしか徐々にドレスが豪華(素敵なデザイン)になっている。ww
結婚式場の話かな??いやそれでもヒロインはそんなに着ないな。
ストーリー的には今のところ展開に意外性がないのでなんとなくラストまで予想が付いてしまう感じが無きにしも非ず…なのですが、スポ根ちっくな青春物だしサクサク見られるのは良いですね。
見た目で気になったことといえば、マイクは身長が高いわけでも顔が小さいわけでもないので小顔長身だらけの中国俳優の中では割とスタイルがアレッ?となってしまうのが勿体無いかも。
キクちゃんとの並びは悪くないです。
キクちゃんちっこいし、小顔なタイプでは無いので…超絶可愛いのでいいんですそんなことは。
■麗王別姫 原題:大唐榮耀(全82話)
これは日本上陸していますし、あらすじは省略。
そして何となくまた単独での別記事を上げる予感がするのでサラッと。
U-NEXTで1話のみ無料配信、残りはポイント配信だったのですが、今ちょうど全話見放題に切り替わっているようで、34話までが無料で見られます。
私は20話まで視聴しました。
人気作はこうしてどんどん見放題に切り替わるので、麗王別姫も人気ということでしょう。
ただ例によって例のごとく中国ドラマカテに出てきませんので要注意。
見つけたら片っ端からマイリスインして見失わないようにしなくてはいけません。
このドラマは謎の散りばめ方が絶妙で面白いです。
視聴者は知っているけど主人公はまだ分かっていない謎と視聴者も主人公もまだ分かっていない謎が複雑に交差していて、程よく主人公の目線で物語を見られるといいますか…
モヤモヤしすぎないのがいいです。
役者さんそれぞれでいうと、見た目が好みの役者さんが1人もいないのに面白く見られているのは私的には割とすごいことかな、と。
任嘉倫(アレン・レン)目当てに見始めたとはいえ顔は特に好きではないですし、ヒロインの景甜はむしろ苦手な顔…
でも景甜の肌の白さには驚きました。
淡い薄ピンクの衣装を着てる時なんてどこから肌でどこから衣装なのか分からないレベルで真っ白。透き通るよう。
このくっきり顔も色白だから余計に映えてるんだろうなぁ…
あと演技が自然で上手いなーと思いました。
表情の作り方とかもそうだし、沈珍珠というキャラクターをすごくリアルに等身大で演じてるので、賢くて綺麗で行動力があるヒロインが生き生き魅力的です。
というわけで今後も見放題になるタイミングを見計らって少しずつ見る予定です。
ハマりまくったらポイント消費して見ちゃうかも………
韓国ドラマ「王は愛する」が好きすぎてしんどい話
中国ドラマにハマる前はひたすら韓国ドラマを見ていました。
かれこれ15年近く前、NHKで放送していた「チャングムの誓い」をきっかけにテレビ放送されているドラマを見たりTSUTAYAでDVDを借りてきたり。
韓国語が分かるようになってからはネットでリアルタイムで見たりするようになっていました。
その中でも群を抜いてハマったのが「王は愛する」。
2017年夏に韓国で人気原作×豪華キャスト×100%事前制作の期待作として大きく注目されていた中で放送された全20話*1は視聴率10%以下を低空飛行し、年末の賞レースにも絡むことなく静かに幕を下ろしました。
にも関わらず私はこのドラマにかなり熱狂し、夢中になったのです。
毎週月曜日と火曜日の放送をリアルタイムで見守ることはもちろん、土日には過去放送分のおさらいをして、ドラマ原作本を韓国から輸入し、韓国のドラマファンサイトにも入会して日々ドラマの展開や演出意図について同志と語り合うというガチ勢っぷりを発揮したのです。
ドラマにハマって原作本を買うということは過去にもあったのですが、さすがにファンサイトに入会したのは初めてでした。
そんな「王は愛する」が、本日からようやく本格的に日本上陸してきました。
DVD-BOX1の発売と同時にレンタルスタート。
そしてU-NEXTでも1話無料&10話までの配信がスタートしました!!
いやーーーー嬉しい。
もっと早く来るだろうと思っていたのに、こんなに時間がかかったのはやはり本国での反応が鈍かったせいでしょうか。
そしてもう一つ。
原作本の日本語翻訳版が先月から発売されています!
上・中・下の3巻構成で今月末には中が発売予定です。
私はもちろん予約済みです。
ドラマを見てハマった人はぜひこの原作本も手に取っていただきたい。
ストーリーの大筋は同じでも、細かい設定や出会い方が違っていたりするのです。
ということでここでドラマのあらすじをザックリと。
ワン・ウォン(イム・シワン)は高麗王の父とモンゴル(元)皇女の母との間に生まれた混血の王子であり、その出自のために廷臣たちや実父から疎まれ、実母からは過剰な期待をかけられて息苦しい毎日を送っている。
そんなウォンが唯一心を許し、志を等しく行動するのが12歳の頃からの友であるワン・リン(ホン・ジョンヒョン)。
リンもまたウォンをかけがえのない存在として一生をかけて尽くしていくと心に誓っていた。
2人が学者イ・スンヒュの元を訪れると、そこには1人の美しい少女ソファ(ユナ)がいた。
彼女の本当の名はウン・サン。高麗一の豪商ウン・ヨンベクの娘で7年前にウォンとリンが出会っていた少女だった。
3人は一気に打ち解け、固い友情の絆で結ばれる。
しかし次第に3人の間にはそれぞれ異なる感情が芽生え、それはやがて国家をも揺るがすすれ違いへとつながっていく…
というようなお話。
いわゆるコテコテの三角関係なお話で、そこに高麗の政権闘争が絡んで来たり周囲の人物の恋愛模様も描かれていたりと、割とド定番を行く恋愛ドラマかと思います。
このドラマで問題となったのは、ヒロインであるサンがウォンとリンという魅力的な2人の男性の間を迷い続けている優柔不断キャラクターとして描かれていたためです。
三角関係のドラマって、普通は折り返し地点にたどり着くころには2人の想いが通じあったり気持ちを自覚してくっつくくっつかないのやり取りになるじゃないですか。
でも、サンの気持ちは最後の2,3話まで分からないのです。
だからめちゃくちゃモヤモヤした状態でドラマを見る羽目になるのです。
……というのが一般的なこのドラマの評価ですが。
私から言わせていただくならば、だいぶ早い段階からサンは○○が好きって描写あっただろ!!!
って感じです。
皆が気付いてない(考えていない)だけです、私はそのシーン見た時から確信してました。←
サンを演じたユナは原作を読むことを禁止され、どちらに想いを寄せどちらと結ばれるかも最後の台本を渡されるまで一切知らされないまま芝居をしたそうです。
「サンの気持ちが読めずもどかしいということをファンの方からよく言われたが、私自身ももどかしかった」
的なことも後々話していました。
でも、そのおかげで視聴者としてはもどかしくも納得のいくストーリーになっていたと思うのです。
サンがなぜこの人に惹かれたのかが分かりやすいですし、少しずつ距離が縮まっていく様がとても綺麗なのです。
100%事前制作のドラマということで、映像の隅々までが非常に緻密に練り上げられています。
映像が美しいというだけでなく、あちこちに伏線が張り巡らされていたりするので何度見ても新たな発見があるのです。
韓国放映当時はファンが作った伏線回収動画がいくつかあったのですが、今では探せなくなっています。
まだ残っているかな…
惜しいのは、中国版では放送されているのに韓国版ではカットされた場面に核心をつくシーンが複数あるというところで、日本にやってきているのは韓国版だということ。
そうそう、このドラマはユナの大陸人気のおかげか?中国でも愛奇芸(iQiYi)と提携して同時放送を行っていたのです。
内容は殆ど同じなのですが、一部シーンが中国版にのみ存在していたりBGMが違っていたりするところがあったのです。
両方視聴した感想としては、とあるワンシーンを除いては中国版の方が良いです。
セリフも美しい。
主人公3人の独白が多く出てくるのですが、そのどれもが印象的。
そしてOST(挿入歌)も良い。
歌詞が絶妙に場面やキャラの心情にリンクしていて、とにかく耳に残って頭に残ります。
そうそう、このドラマは主人公が3人なのです。
取り上げられ方は韓国でも日本でもウォンを演じるイム・シワンが主人公、サン役のユナ(少女時代)がヒロイン、そしてリン役のホン・ジョンヒョンが2番手…というイメージなのですが、実際にはウォンを中心にしつつもウォン・サン・リン3人が主役です。
そしてタイトルの「王は愛する」についてもそう。
これ、原題ママなのですが、日本上陸の際に変な邦題が付けられちゃったらどうしよう…とひそかにビビッていたのでw
原題ママのタイトルになったことに安心しました。
というのも、「王は愛する」の「王」とは、王子であるウォンのみを示していたわけではないからです。
これは私の推測ではあるのですが…
実は原作では、サンの名字が違うのです。
ウォンとリンは原作でもドラマでもワン(王)氏の高麗王族です。
そこに加えてサンも原作ではウン・サンではなくワン・サン、つまり王族の娘として描かれているのです。
つまり「王は愛する」の「王」とは、ウォンであり、リンであり、またサンでもあるのです。
それに加えて、「愛する」のは恋愛感情だけではなく、家族愛、友愛といったものも含まれていると思いました。
これはウォンとサン、リンとサンの恋愛だけでなく、ウォンとリンの友情も大きなテーマであるからです。
ドラマでは、ウォン(イム・シワン)の「これはお前を、自分以上に愛してしまった私の話だ」という印象的な独白があります。
最初はこれはサンのことを言っているんだと思っていたのですが、最後まで見ていくにつれてリンのことも同じく示している言葉なのではないか?と思うようになりました。
これは、自分自身のこと以上に誰かを大切に思い行動した人たちの話。
そう思うととてもしっくりくるストーリーです。
原作とドラマではずいぶんとストーリーの流れや結末が異なる部分があり、ドラマは原作の大枠だけを抽出して作られたといってもいいほどなのですが、原作に描かれている「自分よりも誰かを愛する」というポイントに絞って描き出しているところが本当に素晴らしいと思います。
ぜひ一度ドラマを見て頂きたい。
できれば何度も見てその時々の表情に込められた意味やセリフの意味をじっくり考えて深読みして頂きたい。
字幕翻訳がどのくらい意訳になっているのかが不安だけど、言葉の美しい響きを感じて頂きたい。回を重ねるごとに無邪気な少年から大人びた君主になっていくウォン、闊達な少女から淑女になっていくサン、無愛想な若者から思慮深い貴公子になっていくリンの三者三様の美しさを堪能して頂きたい。
そして原作も読んでいただきたい!!!
…という私の迸らんばかりの熱をただただぶつけるための記事となりました。
この後はまた中国ドラマに戻ります。
金曜日が遠い…
*1:韓国放映時は1回分を前後編に分けて放送していたので全40話
中国版「賭博黙示録カイジ」、映画「動物世界」をNetflixにて視聴
カイジといえば藤原竜也が目ん玉ひんむいてギャンブルやってる映画…
という程度の知識しか持っていない私。
映画は1も2も見ているのですが、伊勢谷友介の男前っぷりと藤原竜也のクズっぷり、香川照之の顔芸、あと1だか2だかも覚えていないのですが高層ビルで綱渡りやってるシーンだけがやたらと鮮明に記憶に残っているのみです。
そんな薄っぺらい記憶しかない私にNetflixさんがおすすめしてくるものですから、素直に見始めました。
見終わった感想としては…邦画のカイジとは似て非なる作品に仕上がっていたと思います。
中国映画らしいなーと思ったのは、とにかく彼方此方にお金がかかっている気配を感じられること。笑
カイジというバリバリアンダーグラウンドで泥臭い世界観を、ややもすれば稚拙な特殊効果の嵐と広大な美術セット、そしてリアルと空想のクロスオーバーを細かく挟んでいくことでなんだか物凄くスペクタクルな人間ドラマになっていました。
主役の李易峰(リー・イーフォン)は古剣奇譚でおなじみですね。
割と好きな(顔の)俳優さんです。
藤原竜也のあの見事なまでのクズっぷり、崩壊っぷりを見ていると、李易峰のカイジは「イケメン」を捨てきれていないように感じます。
(藤原カイジがやり過ぎという説は否定できない…w)
出てきた瞬間からギャンブル中毒でその日暮らしなクズ、藤原カイジに比べて易峰カイジはただ人生に希望が見出せないやる気が無いフリーターといった印象。
テーマパークだかゲームセンターだかで客引きピエロとして働いていますが、ふとした瞬間に周りの人々が全て怪物に見える(=動物世界)という精神的に何かを抱えているのが中国版カイジの特徴。
この設定、原作にもあるんでしょうか??原作は未読なので分からず…
そうそう、初めから友達以上恋人未満の幼馴染もいましたね。
邦画のヒロインは確か同じゲームに参加していた男の娘で、借金返済に苦労しているところにゲームから帰ってきたカイジが男に頼まれて会いに行き出会う…というような流れだったと記憶しています。
待ち人がいて船に乗った目的も半ば巻き込まれる形で、クライマックスでは人情味あふれる一面を見せている中国版カイジの方が全体的に真人間のように感じました。w
カイジが幾分まともに見える分、物足りなかったのは肝心のゲームですかね。
邦画と同じじゃんけんゲームなんですが、動きが無いんですよ。
邦画では藤原竜也をはじめとしてゲームをやるキャラ達が百面相をしながら過激にエキセントリックに人を騙し騙され泣きわめき高笑いし、の連続で戦略ドラマが面白かったのですが、中国版のカイジは顔芸をしない…
そして他の登場人物たちもそこまで表情を作りこんではおらず、なんとなく淡々と知略を張り巡らせながら進んでいくような感じなのです。
日本と中国との演技の違いも大きいのでしょう。
そのあたりの動きのなさを誤魔化すという意味でもカイジの空想とのクロスオーバー設定は有効的に使われていたのではないでしょうか。
じゃんけんパートがやたらと長く感じ、最後のどんでん返しはアッサリ進んでいくのでカタルシスは邦画の方が強く感じられるのかなと思います。
ゲームに至るまでの導入の作りこみ方がかっこよかったのでやや残念。
そうそう、ゲーム支配人(?)役が欧米人俳優で全編英語でのお芝居だったのですが、この役者さんがやたら存在感がある。
島の名前を噛まずにいうことができなくて「クソッ!」と言い直すという、なんてことない1シーンでも無性に惹きつけられます。
物腰穏やかなのに思わず背筋を伸ばしてしまうこの存在感は不気味な黒幕にぴったりだなーと思いながら見ていたら、エンドロールのクレジットを見てびっくり。
マイケル・ダグラスでした。wwww
いやーさすがですわ…そりゃ存在感ありますよ、上手いわけですよ…
ハリウッドの名優は伊達じゃない。
そしてマイケルの側近で「安藤」という名前の奇抜なルックスをした俳優さんが出てくるのですが、この方も非常に目を引く役者さんでした。
日本人名の役だけど中国の役者さんだったもよう。
この映画は「To Be Continued」の形で終わるのですが、もし本当に続編があるのなら今度はもっと李易峰 VS. マイケル・ダグラスの構図が浮き上がってきそうなので楽しみです。*1
続編ではもう少し動きのあるゲームを採用してくれるとうれしいな。w
普段はドラマ中心なので映画はあまり見ないのですが、映画は映画でスケール感や中国ならではな独創的展開が面白くて良いですね。
他にも見たいやつがいくつかあるので週末にでもチビチビ見ていこうかな。
そして、明日は待ちに待った金曜日です!!
*1:2020年公開予定で続編制作中とのこと!